105日目 -黒い森 Schwarzwald-
昨日は黒い森へとハイキングに出かけた。
その前日の金曜日に、同僚から黒い森にハイキングに行くけど来る?と聞かれた。どうやら同僚の彼氏が黒い森ハイキングツアーを計画したらしく、近隣大学の留学生達が参加するとの事だった。私は一人でも行きたいと思っていたので、是非!と即答した。
土曜日朝9時に出発し、同僚の彼氏が運転する車でハイデルベルクから1時間半ほど。途中アウトバーンに乗ったのだけれど、ここは制限速度がない。車のメーターを見るとすでに140キロ。ヒヤヒヤしていると、後方から何台もの車がものすごいスピードで追い越していく。200キロ近く出ているのではないか。ああいう人達はクレイジーだねえ、と話していると、すぐに140キロにも慣れてしまった。
黒い森に到着すると、すでにツアー参加者40名ほどが待機していた。参加者はスペイン人、フランス人、インド人、アメリカ人などなど。アジア人は、私ともう一人しかいなかった。
歩いた距離は合計17キロほど。軽装でいいと伝えられていたので、私はジーパンにスニーカーで参加した。結果、道が整備されているために全く問題なかったのだけれど、出発前に「そういえば今日は17キロ歩くからね^^」と言われた時は軽く絶望した。他の参加者は事前に歩く距離を聞いていたそうだが、私はその日初めて聞いた。11時に出発して18時に駅に到着。途中遊園地のようなところに行ったりもしたが、合計で5,6時間歩いた。
今回のハイキングは、行程でそれぞれの国の典型的な国民性が見られてとても面白かった。以下に観察結果をまとめる。
スペイン人、フランス人
ハイキング開始20分で「疲れた」「休みたい」と文句を言う。先頭集団が歩いているのに、後方で石に腰掛けおしゃべりを始める。特に先頭と離れていることはあまり気にしない。
荷物が重い、辛い、とずっと言っていたスペイン人のランチは、顔くらいの大きさの黒パン一塊にチーズの塊、トマト5個、紙に包んだハムだった。頂上ではそれらを器用に切ってサンドイッチにして食べていた。美味しそうだったけれども、そりゃ重いわけだ。
アメリカ人
太っているアメリカ人が息切れしながら歩いていたのだが、それでも歩きながらポテトチップスを食べていたのが印象的だった。
ドイツ人
文句は言わない。基本的に黙々と歩く。歩くペースが早い。ただ、行程に疑問があったりルートに疑問があると迷わず先頭に現状を聞きに行く。
日本人(私のみ)
文句は言わない。ニコンでがしゃがしゃ撮影する。
黒い森はヘンゼルとグレーテルの物語の舞台になった森でもある。黒、というだけあり、確かに生息している木の色は濃く、黒っぽかった。森は広大で、いかにも魔女が住んでいそうな雰囲気だった。まさしく、「おとぎ話の中の森」だった。近隣の家々は車から見たのだけれど、こちらもまさに絵本の中の家そのままだった。写真撮影ができなかったのが惜しい。家々と森の風景は、とても美しかった。
下は、ハイキング中に撮影した写真。
ハイキングの道はよく整備されていてとても歩きやすい。
頂上に突如としてあらわれる塔。
黒い森は広い!!黒い森の向こう側はフランスらしい(どちらの方角かはわからない)。
頂上付近には背の高い植物が生えていない。
森は昼間でも暗く、これはヘンゼルとグレーテルも帰ってこれないだろうと思うだろうなあ、と思った。
当日は気温も15度前後と、ハイキングにはちょうど良かった。これだけ整備されているのならば、さぞハイキングも楽しいだろうと思う。ちなみに、11時出発で遅すぎないか不安だったのだが、こちらは20時ごろまで明るいのでスタートが遅くても大丈夫なのだとわかった。日本で登山をする時は、遅くとも8時位には出発するようにしていた。陽が長いとハイキングも気楽なんだろうなーと思った。
また絶対に行きたいなあ。