68日目 -ベルリン自然史博物館-
昨日、ボスが3週間休暇を終えて出勤してきた。今日は3週間ぶりの進捗状況発表。いつもより早めに出社し、ミーティングでふるまわれる朝食を食堂まで取りに行った。
進捗状況報告のミーティングでは、コーヒー、牛乳、ジュース、炭酸水に、フルーツとヨーグルト、プレッツェルやチョコクロワッサンなどの菓子パンが振る舞われる。大体私が一番に出社するので、朝ごはんを受け取りに行くのは私の仕事になった。
仕事はぼちぼち順調で、休暇明けからやっと日常に戻った感じがした。
今日はベルリン自然史博物館の写真をアップします。
ベルリン自然史博物館はドイツ最大の自然科学博物館で、またの名をフンボルト博物館とか、単に自然科学博物館とも言うそう。私は自然史博物館が大好きで、これまで行ったうち、ダントツで好きなのはニューヨークの自然史博物館。上野の科博も大好きです。
ベルリン自然史博物館はドイツで一番規模が大きい、ということで期待に胸を膨らませて行った。だってドイツ人のコレクションてすごそう。結果は、期待していたよりもずっと良かった。広さの面では思ったよりも小さい、というのが正直な感想だけれど、内容がとても濃いと感じた。
ベルリン自然史博物館は3-day museum ticket対象なので、パスを提示してチケットをもらう。朝と昼に行ったのだけど、どちらも並ばずに入場できた。
博物館に入ると、まずは大きな恐竜がお出迎えしてくれる。
ここは始祖鳥の化石が見られることで有名だそうだが、全然興味がなかったのでスルーしてしまった。
恐竜の間の隣には、鉱物標本の部屋があった。たくさんの鉱物が、いい感じの棚に陳列されている。私は科博のかっこいい鉱物の展示も好きなのだけど、こういった普通の棚にただただ陳列、というのもなかなかいいなと思った。古い博物館、という感じでなかなか良い。
へ~とか、ふーんとか思いながら、さっさと奥の部屋に向かった。
*以下、剥製の作り方の写真があるので、苦手な方は見ないことをおすすめします。
恐竜の間の奥に進むと、たくさんの動物の剥製が展示されているスペースがあった。どれも素晴らしく、まるで生きているように見えた。期待しながら先の部屋に進む。と、パンダがいました。
まるで本物のような姿勢。
次の部屋では、剥製や標本の作製方法が展示されていた。私は美術館や博物館のどちらにおいても、その展示物が作製された背景や過程を想像することが一番好きなので、非常に興味深い展示だった。
この剥製がもともと生きていた動物の毛皮であるということを言われないと知らない子供もいると思う。剥製を見て、可愛いとか、思っていたよりも大きい、といった感想をもつことは大切なこと。そして、なぜ標本を作製するのか、どうやって作られているのかを知るともっと楽しみが増えると思うので、こういう展示が博物館にもっとあるといいなと思った。
これとか上手すぎませんか。
ベルリン自然史博物館の標本はどれも表情が生き生きしている。生き生きしているということは、その生き物の本来の姿が反映されているということで、その生き物の本来の姿を再現するためには、その生き物の生態をものすごく理解する必要がある。首の皺も、手先の表情も、大腿骨の筋肉の盛り上がりも、すべてに理由がある。ベルリン自然史博物館の標本が素晴らしいので、作成した人の、もともと生きていた生物達への愛を感じた。我ながら大げさだけれど、それでとても感動した。
大型動物も素晴らしい・・・
すごいなあすごいなあと思いながら奥へ進むと、さらに想像を超える展示が。
天井まで全部ホルマリン漬け!!
お魚の標本。部屋の中央にガラス張りの標本保管室があり、その周りを歩いて中を観察できる。かっこいい・・・。
ぐるぐる歩いて、三周くらいした。ガラスの中の黄色い液体が光にあたって、すごく綺麗に見えた。近づいてよく見ると、ラベルが見えたりする。1800年台に採集された魚の標本があって、この魚も200年前はこんなふうに展示されるなんて思ってなかったんだろうなあと考えながら歩いた。
奥に進むと、いろいろな動物たちの剥製の先に、昆虫の巨大標本が。
1930-40年ごろに作製されたそう。とてもリアルで、格好いい。ものすごい再現力。
私は虫が大の苦手で見るのも嫌なのだけど、あまりに良く出来ているので見とれてしまった。小さいものを大きくするのってすごく難しいと思うので、本当にすごいと思う。今なら3Dプリンターとかがあるけれど、80年前はそんなものも無いわけで。完全手作業でここまでやったことに感動した。
写真の量が多くなってしまったので、残りはまた明日アップします。
写真を見返していると、その時思ったことが沢山蘇ってくる。昆虫は本当にすごかったな・・・