ハイデルベルク滞在記

ドイツのハイデルベルクで半年間生活することになりました。生活の記録です。

61日目 -博物館の島-

今日は朝一で自然史博物館へ行くつもりだったけれど、なんとなく予定を変えて、博物館の島へ行くことにした。博物館の島は、5つの博物館が集まっている川の中州で、世界遺産に登録されている。今日は、そのうちの2つの新博物館と、ペルガモン博物館へ行った。

ベルリンに行ったことのある同僚から、特にペルガモン美術館は予約が必須だと聞いていたので、再度ネット予約した。フロントに頼んで予約表をプリントアウトしてもらい、10時の開館に合わせてホテルを出た。博物館の島へは、滞在先のホテルから徒歩20分だった。天気もよく、とても気持ちよく歩けた。

 

島周辺に到着すると、ひときわ目につく大きな建物が目に入った。ベルリン大聖堂。とてつもなく大きいので、迫力がある。形もかっこいい。

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その左手には、旧博物館が。

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こちらも大きい。。。。

まだ朝が早かったので人はまばらだけれど、15時過ぎにもなると、芝生の上には沢山の人が寝転がっていた。

 

ペルガモン博物館を期待していったのだけれど、一番感動したのは新博物館だった。新博物館には、主にエジプトのコレクションが収蔵されている。第二次世界大戦で建物がほぼ全壊し、完成したのは2009年のことらしい。私が感動したのは収蔵品はもちろんなのだけど、まあエジプトの歴史も詳しくは知らないのでそこまでではなくて、何よりも、収蔵品の展示の仕方や、博物館内部の建築に感動した。内部はものすごく広く、それぞれの部屋は、展示品の時代背景に合わせて装飾されている。展示の棚や、階段の手すり、エレベーターに至るまで、全てが収蔵品と調和していて素晴らしかった。

 

天井が高い。展示の棚は、主張し過ぎることのないブロンズ製、ビンテージ風。

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床のタイルがかわいい・・・・

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この棚が本当に素敵だった。窓際の木枠の換気口の装飾も素敵だった。ディテールまで完璧で震えた。

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素敵天井。

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エレベーター。主張しないように古めかしく加工してあるのだけど、パーフェクトだった。

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先史時代コーナー。

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先史時代コーナーには、先史時代の人々の暮らしを年代ごとに表したアニメーションが流れていた。音は、鳥の鳴き声や生活音のみ。アニメーションの説明は、オーディオガイドを持っていると勝手に流れるようになっている。素晴らしいなと思ったのは、オーディオガイドでの説明を聞かなくても、何を説明しているのかがとてもクリアなところ。これなら言語は関係ない。そして、子供も耳が聴こえない人も理解できる。

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綺麗な光の入る箇所が非常に多い。

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あと、階段がものすごく大きかった。その大きさに圧倒された。

上から見たところ。

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横から。

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エジプトの棺。大きい。

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新博物館で一番有名なネフェルティティの胸像も展示されていたけど、その箇所は撮影禁止になっていた。部屋は落ち着いたグリーンに装飾され、展示品はネフェルティティの胸像のみ。うやうやしく展示されているので、それだけですごいように見える。というか、実際息を呑むくらい美しい。でもきっと照明の力もあると思う。照明がすごく考えられていて、展示品の近くから照らすのではなく、天井のずっと上からスポットライト2つで照らされていた。顔にの陰影がさらに胸像の素晴らしさを引き立てていて、ナイスライトでした。

ネフェルティティの胸像の部屋を見回すと、全く同じだけれどブロンズでつくられた胸像が置かれていた。よく見ると、たくさん触られたためか、表面がつるつるしていた。胸像の下には点字が打ってあって、視覚障害者用の展示だとわかった。

帰宅して胸像について調べていたところ、どうやらネフェルティティの胸像はエジプト政府から返還要求されいてるらしい。あんなに堂々と展示していていいのか。

ネフェルティティの胸像 - Wikipedia

 

とにかく広いので、歩きまわっているとあっという間に3時間が経っていた。展示品、建物を眺めているのがとても楽しかった。居心地がよく、ずっといたいなあと思う博物館だった。

新博物館は、いたるところに座るスペースがあってとても助かった。あと、おそらく展示品のことを考えてだと思うけれど、エレベーターも階段もトイレも、表示がとにかくわかりにくい。意図的にわかりにくくされているんだと思う。日本は博物館にしろ美術館にしろ、トイレなどの表示があまりにもわかりやすくされている印象がある。日本はきっと、利用者からの「わかりにくい」という声を先読みして、あらゆる表示をわかりやすくしているのだろうなと思う。けれど、そこをばっさり切り落として、展示品・デザイン重視に走るのもかっこいいなと思った。表示がわかりにくいといっても、新しい施設はもちろんバリアフリーです。

あと、広いということは重要なんだなと改めて思った。日本では難しいけれど。

 

なんだか新博物館の話だけになってしまった。ペルガモン博物館については後日書きます。

今日は博物館の後、お買い物三昧した。うーん、お買い物の話も、また後日。とにかく疲れたので、今日はもう寝ます。明日はいよいよ、今回の旅の目的(?)だった、ベルグハインというクラブに行きます。メディキュットを履いて、脚のコンディションを整えなければ・・・